好奇心を大切に

本と映画と旅行が好きです。

【読書】サピエンス全史(下)

サピエンス全史(下)を読んだので感想を書きます。

 

上の感想を書いてから結構経ってしまいました。

sunathai.hatenablog.com

 

下巻に書いてあること

下巻は上巻の第三部「人類の統一」の続きから始まりますが、

主に「科学革命」ついて書かれています。

 

無知を認めることから科学が発展し、帝国主義や資本主義に結びついていく流れ、

そして今、かつて無いほど平和な時代(暴力によって命を落とす人の減少)が訪れたのは

どういう流れがあったのかということを様々な出来事や価値観の変化から記載しています。

また、果たしてこれらの変化を通じて「幸福になれたのか」ということについても

触れられていて面白かったです。

「科学から見た幸福」では幸福度の幅は決まっていて人によるという話が書かれています。

私は割と幸福度が高い人な気がします。(ほとんどいつも幸せ)

 

最後には、様々なテクノロジーによって生物学的に定められた限界を超えることが可能になり始めた人類はどこへ向かうのか?という問いに至ります。(詳細はホモ・デウスに続く)

 

サピエンスが自分のテクノロジーでサピエンスでなくなってしまうというのは、攻殻機動隊など、様々なSF作品では見かけますが、ずっと人類の歴史を見てきた先に書かれているとなかなか衝撃的でした。

 

【読書】武漢日記(2020年10月5日更新)

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さて、確か1ヶ月くらい前に注文した「武漢日記」が届いたので読み始めた感想を書いておきます。

 

武漢日記とは

中国の女性作家、方方(ファンファン)さんが2020年1月25日から3月24日までの

都市封鎖中の武漢での生活を綴ったオンライン日記を書籍化したものです。

 

 

感想

思っていたより淡々と日常が綴られていました。

感覚としては緊急事態宣言中と似たような感じで、

ネットで情報を得ながら家の中で過ごす日々が綴られています。

国は違っても状況、人の考え方は似てるんだなーと感じました。

武漢の都市封鎖は日本の緊急事態宣言より厳しいものだったと思いますが、

外に出られない(外出しにくい)、マスクが高騰して手に入らないなどは

私たちも経験したことであり、親近感が湧きました。

 

日本でも武漢の若い医師が亡くなったニュース、混乱する病院の様子などは

報道されていたので、このくらいの時期の出来事だったんだなと思い出すことができました。

筆者は医療従事者ではありませんが、多方面に知り合いを持っているので、

色々な情報を入手して発信しています。

色々なことを発信するとブログが封鎖されてしまうなど、日本では考えられないような

こともありますが、筆者は発信を続け、ブログの読者も発信に協力するなどしている姿は、

信念を曲げない力強さと勇気を感じました。

 

中国の文化を知る意味でも面白かった

強気な武漢の女性の描写や批判されたときに反発して書く文章など、

ちょっと日本の文化からすると違和感を感じる部分がありました。

(悪い意味ではなく全ての感情が非常に豊かで驚きを感じました。)

また、食生活なども新鮮でした。

 

最後に

この本が翻訳されて海外でも出版されてから批判の声も高まっているようですが、

当時の武漢を記録したものとしてきっと語り継がれる本になるのでは無いかなと思います。

心配するまでも無いかもしれませんが、批判の声に負けないでほしいです!!

 

 

 

 

バンコクで新型コロナ感染拡大後、世界初の国際モーターショーが開かれました!

久しぶりにタイに関する記事を書きます。

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最近コロナで全世界的に大規模イベントが中止や延期されていますが、

タイでは今月モーターショーが開催されたそうです。

 モーターショー自体は新型コロナウィルスの感染拡大後、中国でも開催されていますが、

「国際モーターショー」は初とのことです。

 

 

国際モーターショーとは

OICA(国際自動車工業連合会)が認定したモーターショーで、日本の東京モーターショーや中国の北京モーターショーも認定されています。

 

概要

開催日程:2020年7月15日〜26日(12日間)

会場:IMPACT (バンコクのお隣ノンタブリー県)

来場者数:1,049,046人 / 前回160万人

さすがに前回よりは少ないですが、この状況で100万人超えって凄くないですか?!

カウントあってる…?

ライブストリーミングで会場の様子を見た感じではそんなに密って感じではなかったです。

 

ちなみに上のリンクの記事の中では

このモーターショーで販売制約した台数である「成約数」も記載されています。

成約数は22,791だそうです(多くてピンとこない)

これでも2019年よりは結構減っているようです。

 

コロナ対策

・来場者のマスク着用

・サーモグラフィで検温

・プリティ(美女たち)もフェイスシールドを使用

・こまめに消毒

・Thai Chanaというタイのコロナ追跡プラットフォーム利用

 来場時はもちろん、ブースに入る際も入退室管理をしていたようです。

 

タイのコロナ感染状況

ところで、タイの感染状況はどうなっているかというと、

市中感染(海外帰国者以外)は60日間出ていないなど、

データを見る限り非常に抑え込まれています。

・感染者数3,295名 死亡者58名(2020年7月28日現在)

   日本の感染者数29,989名 死亡者996名(同上)

・非常事態宣言は最短でも8月末まで継続

・経済活動自体は5月末から再開

PCR検査が24時間受けられる病院もある

 

経済への影響と対策

・2020年の経済成長率予測 -8.1%

・宿泊代や航空券補償、飲食クーポンの発行

 

 

 最近、タイではデモも行われているようなので、感染拡大しないのかな…と

若干心配になりますが、今のところ順調に経済との両立へ向けて動き出しているようです。

 

【読書】サピエンス全史(上)

こんにちは!

数年遅れながらサピエンス全史を読んだので感想を書きます。

 

 

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サピエンス全史とは

ユヴァル・ノア・ハラリさんというイスラエル歴史学者の方が書いた本で、

世界1200万部を超えるベストセラーです。

2017年にはビジネス本大賞で大賞を受賞しています。

バラク・オバマ氏やマーク・ザッカーバーグ氏など著名人も読み、評価しています。

どんな本

今回読んだ上巻では、ざっくりいうと下記のようなことがわかります。

ホモ・サピエンスはどのように出現したのか

ホモ・サピエンスが生き残った理由

・どのように拡大していったのか

 

なんとなく、「二足歩行や火の利用、言葉が人類の勢力を伸ばせた理由」と思っていませんか?私が思っていたことです。笑

しかし、この本ではホモ・サピエンスが生き残り勢力を伸ばしていった

まず最初の理由として「虚構」というものに注目していきます。

これが非常に眼から鱗なのでピンとこない方は読むことをお勧めします。

現代を生きる私たちの周りにも虚構がたくさん…!

 

それから、「農耕革命」は超重要で、これがあったから発展できた!農耕革命万歳!

と思っている方はいませんか?私が思っていたことです。笑

これについても、農耕革命の問題点などちょっと変わった切り口から書かれていました。

 

感想

数年前に買ったものの、

「分厚いし、先史時代の本って面白いのかなー。」と思ってずっと積読としていましたが、

読んでみると非常に読みやすく(特に前半は読みやすいのでまず開くことをお勧めします!)

「えっ?!」と驚きながら楽しく読むことができました。

読み終わると誰かに話したくなります!!

夫に話したところ有名な本だから部分的に聞くことがよくあると言っていました。

(そんなに驚いてもらえなかった)

ビジネスマン界隈では知ってて当然の雰囲気なのかもしれません?!

 

おまけ

サピエンス全史を読んでみて、ファクトフルネスを思い出しました。

面白いのに読みやすいところが似ています。

さすが話題の本!!!

ファクトフルネスが最近の社会に対する私たちの思い込みに気づかせてくれる本だとしたら、

サピエンス全史は歴史に関する私たちの思い込みに気づかせてくれる本だと思います。

 

sunathai.hatenablog.com

 

 

 

 

【映画】フード・インク(2008)食品が手元に届くまでのこと知っていますか?

こんにちは!

最近フードインクという映画を知り合いが勧めていたので見てみました。

ドキュメンタリーは飽きてしまう人なのですが、テーマごとに短くまとめられていて、

衝撃的なものも多かったので最後までしっかり見入ってしまいました。

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内容

アメリカにおいて「食料がどのように生産され消費者の元に届くのか」、

「裏側で何が起こっているのか」を、食肉やとうもろこし、大豆などいくつかの食品に絞って取材し、まとめたドキュメンタリーです。

下記のようなことがわかります。

・工場のような空間で食品が生産されていること

・巨大企業が食品業界に大きな力を持って入っていること

・消費者が受けている被害

 

感想

昔は、母の影響などで食品に含まれる添加物などに気を遣っていましたが、最近は値段ばかり見ていて食の安全性についてあまり気にしていなかったので、もう一度食べるものについて気を遣ってみようと思うきっかけになりました。

肉の問題だけ見ていると、人工肉が増えていったら解決しそうな気も若干しましたが、

食品添加物や遺伝子組み換え大豆で作る肉とどちらが良いのかは…

最近アメリカで話題の人工肉ハンバーガーって体にいいの? | geefee

 

自分が何を食べるかという身近なところから世界の食糧問題について、これを機に少し勉強してみようかと思います。

おすすめの本や映画があったら教えてください!

 

 

 

【読書】わたしを離さないで

こんにちは!

カズオ・イシグロさんの「わたしを離さないで」を読み、映画を観ました。

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書籍 
映画

どちらも良かったですが、小説を読んでから映画を観たので、色々とエピソードが抜けてしまっているのがちょっと残念でした。

表紙の写真からも伝わってきましたが、世界観が綺麗に映像化されていたのはとても良かったです。

 

感想

まず、タイトルはよく知っていたのに、内容について全く知識なく、ラブストーリー系かなと軽く考えていたので、ちょっとびっくり!!

私が好きなタイプのSFでした。

主人公が大人になるまでのエピソードは細かくて、ちょっと異世界観があるところがまた素敵でした。

徐々に世界の秘密がわかるようになってくると暗い雰囲気が漂ってきます。

怒りや悲しみなどが派手に描かれることはあまりなく、静かに心の奥に重く残るような余韻を残す、少し変わった、非常に印象深い作品でした。

 

 

【読書】ジョージオーウェルの1984年を読み切った!

こんにちは!

随分前にKindleで購入して放置していた一九八四年を遂に読み切りました。

 

 

読んで良かった、読み切って良かった!やっぱり名作です!!!

 

ざっくりしたあらすじ

主人公は真理省というところで公文書の改竄をしているウィンストン・スミスというおじさんです。(省の名前が皮肉になっている)

彼の生きる1984年の世界はあらゆることが規制されていて、テレスクリーンという機械によって常時監視されており、人々も互いを監視しあっています。

実は全体主義の党の支配には不満を感じていて、小さい反発を重ねていくようになります。

「信じられる人はいるのか?主人公はどうなるのか?!」

とどんどん気になることが出てきます。

 

勝手に3分割するとこんな感じです。

 

前半:主人公が生きる世界

中盤:謎の女性との急展開

後半:極限

 

監視自体は今の世界の方がずっとしやすいと思うので、こんな世界になったら大変です。。

 

また、物語の中には思考を統制するために言語の豊かさを削った新しい言葉(人工語)「ニュースピーク」が出てきます。思想を統制するためにここまでするのかという驚きがありました。

ニュースピークの仕組みは「良い」と「悪い」という言葉があったら「悪い」は「良くない」と同義だから不要というような合理的なものです。これによって政府に反する「思考」そのものができなくなることを狙っています。

 

Kindleペーパーホワイト

最近、Kindleペーパーホワイトをプレゼントでもらいました。

寝っ転がりながら読めるの最高です。

出てきた単語をカードに登録することもできるようなので、これから洋書も買ってみたいなーと思っています。

 

 

映画

1956年に映画化された映画版もTSUTAYAで借りて観ました。

白黒でびっくりしました。

あらすじが知りたい方は本より映画がおすすめです。

本を読んでから観た身としては、そんなあっさりこのシーンになっちゃうの?!と

若干の物足りなさを感じました。

 

 

今回も読んでいただきありがとうございました。